🌸 今日の花：フジバカマ（藤袴）
🍂 秋を告げる優しい香り
フジバカマは、秋の七草のひとつとして古くから親しまれてきた花です。
淡い紫がかった小さな花を房状に咲かせ、風に揺れる姿はどこか懐かしく、やさしい印象を与えます。
その名は、花の形が藤の花に似ていて、葉の形が袴（はかま）に似ていることに由来します。
古来より香草としても知られ、乾燥させるとほのかに甘い香りを放つことから、平安時代には香袋などにも使われていました。
🌱 特徴と育てやすさ
- 科目：キク科ヒヨドリバナ属
- 草丈：60〜100cmほど
- 花期：9月〜10月
- 性質：日当たりと水はけの良い場所を好み、丈夫で育てやすい多年草
- 花言葉：「ためらい」「あの日を思い出す」
その花言葉どおり、どこか郷愁を感じさせる花です。
フジバカマは秋風に揺れながら、静かな季節の深まりをそっと教えてくれます。
🦋 庭での楽しみ方と自然との関わり
フジバカマは、蝶の仲間「アサギマダラ」が好む蜜源植物としても知られています。
秋の移動シーズンになると、遠く海を越えて南へ旅するアサギマダラがこの花に立ち寄る姿を見ることがあります。
庭や公園でフジバカマを植えると、そんな自然との出会いを楽しめるかもしれません。
花壇や和風庭園にもよくなじみ、秋の静けさを演出してくれます。
💬 季節のひとこと
フジバカマの花が咲くと、秋が深まってきたことを感じます。
金木犀の香りが街に漂い、稲穂が実るこの季節――その中で控えめに咲くフジバカマは、秋の風情を穏やかに伝えてくれる存在です🍁🌾
