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🌿 第1回:庭づくりの基本道具 ― 造園職人の“相棒たち”

🌿 第1回:庭づくりの基本道具 ― 造園職人の“相棒たち”
三神庭芸がお届けする「職人の道具と手しごと」シリーズ


造園の現場に立つと、まず目に入るのは職人が腰に下げている道具たち。
剪定ばさみ、ノコギリ、刈り込みばさみ、移植ごて…。
これらは単なる“工具”ではなく、職人の感覚や技を支える相棒のような存在です。

今回は、庭仕事を始める方にも分かりやすく、
造園の基本の道具とその使い方、そして大切に扱う意味をご紹介します。


✂️ 剪定ばさみ ― 手に馴染む一本が庭を変える

剪定作業の中心となるのが、この剪定ばさみ。
細かな枝を切るとき、切り口をいかに美しく仕上げるかは、この一本にかかっています。

選び方のポイント

  • 手の大きさに合うものを選ぶ
  • よく切れる鋼材のもの(国産の鍛冶職人が作るものは長持ち)
  • 重さが負担にならないもの

愛媛の庭では…
・モミジの細枝を繊細に整える
・サザンカやツバキの花後の剪定
とくに“切り口の美しさ”が庭の印象を左右します。


🌲 刈り込みばさみ ― 庭のリズムをつくる道具

生け垣や玉散らし仕立てのマツ・モチ・カナメなどを
均一に整えるには、刈り込みばさみが欠かせません。

愛媛でもよく見られる
サザンカの生け垣は、この道具で形を整えると見違えるほど美しくなります。

コツ

  • 刃の長さは仕上げたい面積で選ぶ
  • 重量とバランスで疲労感が大きく変わる
  • 刃を常に研いでおくこと(切れ味が落ちるとむしろ危険)

🔪 剪定ノコギリ ― 太枝を安全に切る必須道具

太めの枝や、老木の整理にはノコギリの出番。
剪定ばさみで押し切ると樹木を傷めるため、
太さの見極めが職人の腕の見せどころでもあります。

活躍する場面

  • 古枝の整理
  • サザンカ・ツバキの更新剪定
  • モミジの枯れ枝の除去

切り口を滑らかに仕上げることで、
樹木の負担を最小限に抑えるのが職人のこだわりです。


🌱 移植ごて ― 小さな道具なのに万能

苗の植え付けはもちろん、
雑草の根を丁寧に掘るときにも役立つ道具。

愛媛では、
・季節の草花の植え替え
・山野草を扱う和風庭園
などで特に重宝されています。

植え付けの深さを微調整するとき、
“土の硬さ”を手で感じられるのが移植ごての魅力です。


🔧 道具を大切にするという「文化」

造園職人は、仕事が終わると必ず
刃物を研ぎ、汚れを落とし、防錆油を薄く塗るという習慣があります。

これは効率を上げるためだけでなく、
「庭に向き合う姿勢を整える」
という意味合いも含まれています。

良い道具は長く使え、
手になじむほど仕事の精度が上がる——
職人にとっては“共に育つ存在”なのです。


🌿 おわりに

剪定ばさみ、ノコギリ、刈り込みばさみ、移植ごて。
どれもシンプルな道具ですが、
庭を整えるうえで欠かせない基礎であり、
職人の技を支える重要なパートナーです。

次回は、
「剪定の技と道具 ― 樹形を整える“見えない作業”」
をテーマに、樹木と向き合う職人技をご紹介します。

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