🌊 七十二候「厥魚群(けつぎょむらがる)」— 魚たちが群れを成すころ
冬の気配が深まり、空気が澄み渡るこの時期。
七十二候では 「厥魚群(けつぎょ むらがる)」 と呼ばれ、
海や川の魚たちが群れをつくり動き始める頃 を表しています。
水温が下がると、魚は体力を温存するために群れとなって行動し、
同じ方向へリズムを刻むように泳いでいきます。
冬の海の透明度が増すことで、群れる姿がよく見えるという意味もあります🐟❄️
🌬 季節の変わり目に見られる自然のリズム
この時期の海や川は、夏とはまったく違う表情を見せます。
- 水温の低下
- 日照時間の減少
- プランクトンの移動
- 冬に向けた生き物たちの準備
こうした変化が魚の行動を大きく左右し、
“群れる”という冬特有の現象につながっています。
愛媛県でも、瀬戸内海の水が澄み、
ハマチ・イワシ・サバなどが集団で動く様子が見られる時期です。
釣りが好きな方には、冬の海の変化がよく分かる季節ですね🎣
🌿 造園の視点から見る「群れる」という自然の知恵
魚が群れをつくるのは、
「守るため・温存するため・次の季節につなぐため」。
これは庭の植物たちにも少し似ています。
- 根を深く伸ばし冬に備える
- 葉を落としてエネルギーを蓄える
- 常緑樹が密になり風から互いを守る
自然界では、生き物も植物も
“次の季節を生きる準備”を静かに始めています🍃
造園の現場でも、
この時期は土づくり・防寒・剪定など、
春に向けた基礎の作業が増えてきます。
冬の手入れは、翌年の庭の調子を決める大切な工程です。
💬 季節のひとこと
魚たちが冬を前に群れ始めるように、
自然は見えないところで静かに季節を運んでいます。
寒さが増していく中でも、
生命のリズムや美しさを感じられる時期。
庭の土の香りや冬芽の膨らみなど、
小さな変化にも目を向けてみると、
冬の訪れがより豊かに感じられるかもしれません❄️🐟

