🌿 七十二候「雉始雊(きじはじめてなく)」
冬の名残が少しずつ薄れ、
里山や田畑に春の気配が満ちてくる頃。
七十二候ではこの時期を 「雉始雊(雉、はじめて鳴く)」 と呼びます。
これまで静かだった野山で、
雄のキジが甲高い声を響かせはじめる——
そんな情景が、昔から季節の節目として大切にされてきました。
🐦 春を告げるキジの声
キジは日本の国鳥でもあり、
人の暮らしと自然が近かった時代には、
田園風景の中でごく身近な存在でした。
春先、雄のキジが盛んに鳴くのは、
縄張りを示し、命をつなぐ準備を始める合図。
その力強い声は、
冬の静けさを破り、自然が動き出す瞬間を教えてくれます。
🌱 庭や身近な自然にも起こる変化
この頃、庭や里山では次のような変化が見られます。
- 地表近くの草木が芽吹き始める
- 落葉樹の枝先にふくらみが見える
- 冬鳥が減り、春の生きものが動き出す
一見するとまだ寒さの残る景色でも、
自然の内側では確実に次の季節への準備が進んでいます。
🌸 造園の視点から見る「雉始雊」
造園の仕事でも、この時期は大切な節目です。
強い剪定を終え、
芽吹きを見極めながら、
春の成長に備える時期でもあります。
「動き出す前に整える」
それは植物も、人の暮らしも同じ。
雉の声は、自然からの「そろそろ始まりますよ」 という合図なのかもしれません。
💬 季節のひとこと
雉始雊の頃は、
まだ春本番とは言えないけれど、
確かに季節が前へ進んだと感じられる時期です。
耳を澄ませば、
風の音、鳥の声、土の気配——
自然は言葉を使わずに、
静かに春の到来を知らせてくれています。
忙しい日常の中でも、
ふと立ち止まり、
そんな小さな変化に気づいてみたいですね🌿

