🌿 七十二候「水沢腹堅(さわみずこおりつめる)」
冬の寒さがいよいよ深まり、
沢や小川の水面が静かに凍りはじめる頃。
七十二候ではこの時期を 「水沢腹堅(沢水、腹堅し)」 と表します。
「腹堅」とは、表面だけでなく、
水の奥まで冷えが行き渡る という意味。
本格的な冬の到来を、自然の変化で感じ取った言葉です。
❄️ 水が語る、冬の深まり
朝の沢をのぞくと、
流れの緩やかな場所に薄く張った氷、
縁に残る霜、静まり返った水音。
水は、気温の変化にとても正直です。
水沢腹堅の頃になると、
昼間に日が差しても、
簡単には氷が解けなくなってきます。
それは、冬が一段深いところへ
踏み込んだ合図でもあります。
🌱 庭や身近な自然の変化
この時期、庭や周囲の自然でも
次のような様子が見られます。
朝、地面に霜柱が立つ
土が締まり、踏むと硬く感じる
落葉樹はすっかり葉を落とし、枝だけの姿に
水鉢や桶の水が凍る日が増える
一見、動きが止まったように見える冬の景色ですが、
植物も土も、春へ向けた準備期間に入っています。
🏡 造園の視点から見る「水沢腹堅」
造園の仕事では、
この時期は無理な作業を控え、
庭を“休ませる”ことが大切です。
深掘り作業は土を傷めやすい
強剪定は春の芽吹きに影響する
水回りの凍結対策を確認する
水沢腹堅は、
「今は動くより、見守る時期」
という自然からのメッセージでもあります。
💬 季節のひとこと
水が凍るほどの寒さは、
決して厳しいだけのものではありません。
静かに冷え込む時間があるからこそ、
春の水は澄み、
植物は力強く芽吹きます。
朝の冷たい空気の中、
凍った水面を見つめながら、
自然の大きなリズムに身を委ねてみたくなる——
そんな候が「水沢腹堅」です🌿

