🏯 第2回:砂利の種類① ― 白川砂利・那智黒石・五色石など和風庭園向き
和風庭園の美しさを引き立てるうえで欠かせないのが、敷き詰められた砂利の存在です。
砂利は単なる地面の仕上げ材ではなく、庭全体の印象や趣を決める大切な要素。
今回は、和風庭園で特に多く使われる代表的な砂利を3種ご紹介します。
⛩ 白川砂利(しらかわじゃり)
- 産地:京都・岐阜県白川村周辺
- 色合い:淡いグレー〜白
- 特徴:粒の形が不揃いで自然な風合い。歩くと心地よい音が響き、庭の静寂を際立たせます。
- 用途と雰囲気:枯山水庭園や茶庭の敷砂利として定番。石灯籠や苔との相性が良く、上品で落ち着いた景観をつくります。
⚫ 那智黒石(なちぐろいし)
- 産地:和歌山県那智勝浦町
- 色合い:深みのある黒色、磨くと艶が増す
- 特徴:硬質で水に濡れると黒光りし、存在感が一層際立ちます。
- 用途と雰囲気:庭の縁取りや飛び石まわりの敷き砂利に。落ち着きと高級感を演出し、茶室や料亭の庭にも好まれます。
🌈 五色石(ごしきいし)
- 産地:徳島県吉野川流域など
- 色合い:赤・白・青・緑・黒が混ざったカラフルな石
- 特徴:粒ごとに色が異なり、見る角度や光の加減で表情が変化。
- 用途と雰囲気:景石や飛び石との組み合わせ、坪庭の彩りとして使用。明るく華やかな印象を与えます。
🌿 和風庭園に砂利を選ぶポイント
- 苔や植栽との色の対比を意識する
- 建物の外壁や門柱との調和を考える
- 歩く場所か鑑賞主体かで粒サイズを変える
💬 まとめ
白川砂利の上品さ、那智黒石の重厚さ、五色石の華やかさ──
どの砂利も和風庭園の空気感を大きく変える力を持っています。
目的や好みに応じて選び分けることで、庭の完成度は格段に高まります。
次回は「砂利の種類② ― 洋風・モダン外構に映えるカラー砂利と装飾石」をご紹介します。