🍊 第2回:実りの季節 ― 果実と種のちから
🍂 秋に見られる実と種の魅力
秋が深まると、庭や野山では実りの風景が広がります。柿の鮮やかなオレンジ色の実、みかん畑に並ぶ黄金色の果実、足元に転がるどんぐり――。これらは私たちにとって季節を感じる風物詩であると同時に、植物たちが次の命をつなぐための「種子の保存庫」でもあります。
柿やみかんなど果物の実は、甘みや香りで鳥や人間を引き寄せ、種を遠くへ運んでもらう仕組み。どんぐりは硬い殻で種を守り、土に埋められたものが翌春に芽吹いて新しい森をつくっていきます。
🕊 野鳥や動物との関わり
秋の果実や木の実は、動物たちにとって大切な栄養源。
- ヒヨドリやメジロは柿やミカンの実をついばみ、甘さに誘われながら種を運びます。
- リスやネズミはどんぐりを貯蔵し、一部を食べ忘れることで結果的に森の更新に貢献。
- ツグミやムクドリも木の実を食べながら長距離移動を行い、植物の分布を広げる役割を果たします。
このように、植物と動物はお互いに支え合いながら生きており、秋はその関係がもっとも色濃く見える季節です。
🌱 まとめ
秋の実りは、私たちの目を楽しませるだけでなく、植物が命を未来へつなぐための知恵であり、動物たちの生きる力の源でもあります。柿やミカンを食べたり、どんぐりを拾ったりする何気ない体験の中にも、自然界の深いつながりを感じ取ることができるでしょう。